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感謝報恩の心で
この文章は、弊社二代目社長 故入江千昭 が19年前、48歳の時に長崎商工会議所の会報に寄稿したものです。 2006年の年頭に当たりご紹介申し上げます。

 

感謝報恩の心で

 この世に生を受け、当年(卯年)の誕生日を迎えて満48才となる。

 私が高校在学中だったと思うが、確か山村聡主演の映画で「48才の抵抗」と言う広告看板を見た事を憶えている。映画では見てないので勿論その内容は知る由もないが当時の私から考えて「48才」と言えばそれはもう気が遠くなるようなお年寄り?に思えたものだ。それが私自身その年齢となるわけで、何とも言いようのない心境である。

 高校卒業後、胸中ひそかに山程の夢をふくらませて建設業界へ身を投じたのだったが、厳しかった20数年も、あっという間に過ぎ去ってしまった。建設業と言えば過去と現在を問わず総体的にそうであるが、あらゆる面で厳しい世界だ。あの当時の休日と言えば「盆」と「正月」の年二回の数日間が唯一の公休日であった。勿論日曜出勤手当などあろう訳もない。ある年の暮れの大晦日などは、現場錬用のドラムミキサーが故障して、遠く除夜の鐘を聞きながらコンクリートを打設した事が、今は懐かしく思い出される。

 前述の通りこの20数年間は、色々と辛く苦しい事の連続であったが幸いにして、良き社員と力強い協力者の方々を得て何とかここまでやって来た。3、4人だった小さな会社へ年々母校の後輩達が入社してくれ、それぞれが成長し、今では会社の「力」となるようになった。

 満足な給料、労働条件ではないが、みんな朝早くから日が暮れる迄、自分の仕事として良く頑張ってくれる。私のこれからの努めはこのような社員達に対して、家族共々各自の目的に向かって私と共に精進できるような環境作りをして行く事こそ、彼らに対する唯一の心尽くしであり、協力者の方々に対する恩返しでもあると信じ、覚悟を新たに致しているところである。

 数年前、ある講演会で拝聴して非常な感銘を受け、以来私の日常訓としている「人間の真の幸せは制度や法律にあるのではなく人間の心の中にある。不平不満の心は貧困を生み、感謝報恩の心は繁栄成功と平和をもたらす」この言葉を毎日心に繰り返しながら今年も卯年の「年男」として恥ずかしくない毎日であるよう頑張って行きたい。

 二代目社長 故入江千昭

 
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